2012年4月10日火曜日

母の手術と高齢者医療改革に思う - Ddogのプログレッシブな日々 - Yahoo!ブログ


 

私事で申し訳ございませんが、9月28日母の脳内に出来た動脈瘤の手術を水戸医療センターにてステントと脳内3DMRIを駆使した世界最先端医療で無事成功しました。

アルツハイマーの母親の脳を検査している際に大きな動脈瘤が2つあるのを発見し、今回の手術となりました。ステントが国より認可される1年半前であれば手術が不可能なものであった。ステントはメッシュ状の合金で出来た網で血管を支え動脈瘤に合金の細いコイルを埋め込み血栓で固めるという方法で、下記動画とほぼ同じ手術でした。

 

担当していただいた先生から見せてもらった3D画像はおおよそ下記のような画像でした。それを3Dで上から下から、右から左へ 後ろから前から・・・

 当初二つ同時には不可能であろうと今回はくも膜下に出来た袋状の動脈瘤一つの手術の予定で手術時間は2〜3時間と聞いていました。

13時に手術室に入り、予定時間の16時を過ぎても終りそうな気配はなく17時を過ぎても母親の手術は終わりませんでした。元日教組で元共産党員である父親はおろおりしだし神に祈りだす情けない醜態を晒した。まあ、共産主義者も最後は神頼みかと自分の父親ながら情けなかった。

 

4時間半に及ぶ手術の結果二つの動脈瘤の処理に成功したとのことで3DのMRI画像を見せてもらい、担当のお医者さんより手術の結果を知らせてもらいました。

 


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使用されたステントは一つ百数十万円のものを2つ、それにコイルも大量に使い材料費だけでも400〜500万とのこと・・・それに高価なMRIを使い続け手術の費用はいくらになるかわからないとのこと・・・・・もちろん高額医療費制度があり我が家で出費するのは5万円程度・・・・ これでは日本の医療保険制度が破綻するのはあたりまえだ。

 

高齢者医療の税負担を現行の5割から7割に拡充したとしても・・・現役世代や企業の負担が増え、社会保障を支える力は減衰していくだろう。

 

私のかけがいのない母親は助けていただいたが、あえて書かせてもらう。

後期高齢者に高額医療は不要ではないだろうか?

母親も幸運にも破裂寸前の動脈瘤を見つけ処置ができたが・・・もし、自己負担の手術費用1000万円を保険ではなくで自分が支払うとしたなら・・・

お袋に「申し訳ないが死んでくれ」とは言わないが、たとえそのような手術があったとしても・・・手術はせず、動脈瘤が破裂した時が天寿だと思って諦めたと思う。

医療技術が進む事はすばらしい・・・子供や子育て中の母親などは国が全面的に高額医療を支払っても助けるべきだが・・・だが老い先短い後期高齢者に高額医療を無分別に施すのも考え物だ。私の最愛の母親に はたして高額な医療は必要であったのだろうか?


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一昨年祖母が100才で老衰で死んだ。1996年の夏、祖母は買い物帰りに路上で倒れた・・・たまたま耳鼻科クリニックの前であったためクリニックの方が心臓マッサージなど応急処置をしていただいたおかげで一命を取り留めた。

親戚一同不幸中の幸いと喜んだのだが・・・・介護が始まると地獄が始まった。

長男宅で介護が始まったが、長男の嫁であるオバサンは介護疲れで自分が病気になり入院。順番で自宅介護が始まったが・・・・全員倒れそうだった。母親が脳梗塞を煩ったのもそれが原因の一つであった。私の母親も倒れた為、祖母は何とか老人介護施設に入院できたが・・・母親は退院後祖母の施設に毎日通った・・・

実際祖母が亡くなると親戚一同の間で荷が下りた・・・といった安堵感が漂った。

人間死ぬべき時に死に損なうと・・・なかなか三途の川を渡る順番が来なくなるのである。

母親の介護は父親と自分達兄妹でなんとかしよう思っている。だが・・・親戚付き合いを一切しない私の妻にはまったく期待していない。おそらくどんなに頼んでも世話はしないだろう。

妻も先日の検査で子宮筋腫になりかけているのでポリープを取るそうだ・・・

11月の初旬に日帰りで5分か10分で簡単にとれるとのこと・・・まるで歯を抜きにいくようなもの。費用は保険で2万5千円という・・・我が家も日本の医療制度の恩恵にあずかっている。


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人間年を取ると周囲は病人が増える・・・あたりまえのことだ、しかたがないことだろう。私も無駄に長生きはしたくはない。例え明日死ぬ事になったとしても、それが運命であるならば私はいつでも受け入れる心の準備をしているつもりだ。その為に日々読書をして死を受け入れる心の準備をしている。

日本の医療技術はすばらしいし、医者の倫理観も最善を尽すのはすばらしい。

だが、患者も医者も誰も日本全体の医療費のことなど心配しない。

会社で言えば倒産するまでコストを無視し経費使いたい放題の部署があるようなものである。

医療改革はそういった現場のコスト意識の改革から始めるべきではないだろうか?

75歳以上の後期高齢者の医療費は約7600億円増の11兆7335億円。医療費全体の32.6%を占める。75歳以上の医療費は保険給付の5割を税金、4割を現役世代が拠出する支援金でまかなっており、医療費負担が現役世代を圧迫する構図が年々強まっているのである。

私の愛すべきかけがいのない母親には長生きしてもらいたい。だが、今回の手術は

日本全体の事を考えれば心苦しく・・・必要だったのか?75年十分に生きたのだ・・・、そういった老人に貴重な国費を注ぎ込んでいいものなのだろうか?そう考えざるを得ない。


後期高齢者には高額医療費を注ぎ込むのではなく、静かな死を迎える手助けをすべきではないだろうか。無論私のような親不孝な意見は暴論もいいところで、非難されてもしかたがない。今回の医療改革は長期にわたり負担が重い患者に配慮している。高額療養費制度の見直しは政府・与党が取りまとめた社会保障と税の一体改革に盛り込まれてて、これはこれですばらしいが、もう少し医療の現場では日本の医療費の増大を防ぐコスト意識を持って欲しいものだ。

世界一の長寿国という栄冠は日本の医療技術と保険制度医者の倫理観によるところが大きい。だが日本の保険制度に拠るところもある。

医療現場では治療しない結果、重度の介護が必要になりより日本全体のコストが負担になるのか、それとも治療したほうが日本全体の医療費の負担が減るのか?そういった国全体の医療費の増大を防ぐことを考慮する医療改革も必要ではないだろうか?その結果今回私の母親が受けた素晴らしい治療を受けられなかったとしてもやむを得ないだろう。私は親不孝な考えの持ち主なのだろうか?

なお、土日は下の妹が東京より水戸の病院に行き母親の世話をする。水曜日には退院するとのことだ。私も横浜から暫く水戸に通うことになるであろう。



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